Ⅶ.On1, On2 映像集

 

 

 

 LAon1スタイル 

 

Candace & Hooman dancing at 3rd st Promenade.

 

この女性のターンは、おそらくソーシャルにおける最速の部類に入ると思います。

クール&スウィフトとでも言うべきスタイルですね。 

でも、ラテンの動きも残している感があります。

男性が正確に音楽を捉えているからこそ、女性がこういう動きが出来るわけで

リーダーの “ 音楽特にテンポの把握力 ” がいかにペアダンスにとって大切か、その辺がとてもよくわかる映像です。 音をよく聞いてるし予測もしてるし、足もよく動いている。 

そしてスマイルと共に、踊るのが楽しくてしょうがないという雰囲気があふれていて

ホントいいよね~。

ソーシャルのサルサの雰囲気というのはこういう感じ・・ なのがよくわかる。

という訳で最初にアメリカ西海岸のこの映像を出してみました。

 

 

SALSA ELEGANTE BASI Y DEISY . Clases en Madrid

 

  

スペインからのレッスン風景です。

見ていると、“ ダンススロット ”

(平均台・直線的な移動ライン)をきちんと守る踊り方で、

それは日本のように混んだスペースでは特に有効な方法で、

(というか、それが唯一の解決策だし、元々それが『本来のスタンダードなやり方』なんだけど)

ビギナー・初級者さんには、そのライン上で男女の位置が入れ替わる

On1On2の動きというものがどういうものか、イメージをつかんでもらうにはとてもいい映像だと思います。 踊りは典型的なLAon1がベースにあるスタイルだし。

 

 

この二人、バーシー&デイジーは私がサルサを始めた頃ネットで見つけて

『!』だったペアでよく眺めてました。

みんなサルサというとアメリカ(ニューヨークとかロサンゼルスとか)

もちろんキューバンサルサの場合はキューバを含むカリブ海と周辺諸国に目が行きがちだけど、

ヨーロッパの方にも優れた、ユニークな踊り手はいっぱいいるからね。

(個人的には、このスペイン、フランス、イタリア、オランダ、英国、エストニア・・

といったところかな。

じゃあ、ドイツは?人口多いのに・・ という話なんだけど、

ドイツは “テクノっぽいサウンドとダンス” が好まれる土壌があるみたいで、なんというか・・

クラフトワーク、YMO・・・・・パフューム??  なんかが受けるお国柄のようなんです。

〔ペアダンスもテクノとかビートの効いたディスコミュージックで踊れるDISCO  FOX,

ディスコフォックスなるものに人気があるくらい。〕

もしかすると、私が知らないだけでサルサ熱は高いのかもしれないけれど。)

 

上の映像に戻ると・・

バーシーさんのリードは非常に紳士的で的確、とても参考になる。

(駆け出しのリーダーであれば彼のステップ、左右左・右左右・でリズムを取り

音楽を綺麗にトレースしている点、そういった所に注目して欲しいですね。もちろん超ベテランだからステップの方向自体はいろいろと変化を見せてもいるんだけど。

真似るならば、ステップタイミングの正確性とか柔らかさは徹底的に真似て、ステップの方向はベーシックとかCBL〈クロスボディリード〉をできるだけ基本通りに、忠実に踏むのが良いと思います。 それが変化しても良いのは中級以降の話かも。)

デイジーさんの方は達人というか、もう本当に尋常じゃない凄い動きが入ったりするので、

特に女性にはちょっぴり目標にしてみるというのも、有りなんじゃないでしょうか。

気に入ればね。 気に入ったダンサー・先輩を見つけるのはとてもいい事なので、

良いところはどんどん真似しちゃってください!

(まあ、基本をみっちり叩き込まない限り無理だけど。笑)

・・それにしても、難しいルーティンも混じっているし、長いのに皆さん(生徒さん)

結構付いてきてるよね~

(うちはこんな長いルーティンは少なくとも最初はやらないので安心してください。

それでも何とか一曲組み立てられるように工夫して行くつもりです。) 

 

というわけで、

うちのレッスンは、ぐるぐる激しく回るスタイルではなくて、

この映像のように、優雅にエレガントに的確に回るスタイルになると思います。

主催者がそういう方が好みなので。

(でも、まったく一緒じゃなくて、より日本的なやつとかですけどね。

まあ、それは続けてみて上達の道筋を経て、初めてわかるものだと思うけど。)

それでは、次行ってみましょうか。

 

 

 

 

 

Salsa Party auf der Praterinsel mit schönen Frauen

ごめん、ドイツ普通にサルサ踊ってたわ。  ちょっと前の映像だけど。

  

  

  

  

  

 

UBC Salsa Winter 2010 Recap

アメリカ南西部、アリゾナ州みたいですね。

楽しそうに練習してるね~

  

  

  

  

 

 Cookie Elizabeth pre New York, L.A beach salsa

   

サルサに限らずダンスというものは、上級者になるとステップが変幻自在になり、

初心者・初級者は、彼女・彼がどうステップしているのか

さっぱりわからないケースがかなりあるのですが
(ショーダンスだとさらにその傾向が強いです)
この映像の女性は、達人の域にありながら、ステップは・・ 右左右 左右左 と  
サルサの基本ステップを非常に忠実に踏んで踊っています。

(LAon1スタイルでは、女性の第一歩が右足バックから始まる事が非常に良くわかりますね。

良い意味において教科書的な有難い映像です。)

また、変則的なステップを踏んでも、確実に基本に戻っていますね。
上級者でありながら初心者・初級者の方にも大変参考になる、そんな映像だと思います。
  
要所要所でセクシーなアクセントが入り
とにかく動きの質が素晴らしいです。
力の抜け方と、みなぎっている部分が絶妙。
華麗に舞う・というのはこういう人のことを言うのでしょう。
  
あれこれ考えずにダンスのトータルの流れを楽しんで見て欲しいのですが
一つだけ、個別に注目して欲しい点を挙げるならば(Ⅵ. の最後の映像でも指摘しましたが)
“ 足の美しい曲げを維持し、瞬時にスムーズに対応出来るようにする ”
というサルサ、特にフォロワーの原則が見事に守られている点です。
全編に渡り、足が伸びきることなく美しい膝の曲げがキープされています。 
ひざ裏が伸びきることなく、どんなリードが来ても即、対応可能な体勢になっている。
しかも、姿勢が乱れず綺麗。(上体の安定度に関しては理想的な例です。)
ソーシャルで踊るフォロワーにとっては非常に参考になると思います。
  
リードもいいですねー。女性の持ち味を最大限に引き出している。 リーダーはどうもDJらしい。
やはり音楽関係者は強い。

ホント見ていて気持ちのいいダンスで私のお気に入りです。

(ちなみに一番上の映像の撮影者、2:00付近から茶々入れているのがこのリーダーですね。)

   

   

   

   

   

   

Juan Valiente SEA BATTLE SALSA.AVI

 

このおにーちゃん、よー喋るわ。 僕は踊ってる時、口が止まるタイプなので  マジ尊敬する。

(本当は喋りながらリードしたいような時も確かにあるんだけど、なかなか難しいんだよ。自分には。)

 

仕事(バイト?)が引けた後に店で踊っているのかな? 客っぽくない感じだけど。

船上か海辺のレストランらしいが、ちょっと面白いシチュエーション。

リーダーの彼だけど、

何度かネックループ(コーム)掛けた後がエロい。 しらっとやってるけど。

男として負けた感じがする。(笑)

いや、自分のダンスは普段からエロティックな要素ゼロで、スポーティな感じなんじゃないかなー

そう思っているので。

イタリアの男とかラティーノがあまりにさり気なく女の子を口説いているのを見て、

「こりゃー敵わんな」と日本男児が嫉妬するような  ww

そんなナチュラルさもこのリーダーの持ち味・強みに見える。

技術的に言えば、

そば屋多用のカドルorハンマーロック繋ぎ、たまにピッツァ焼き、

サブロク&アラウンドザワールド系。

みたいなところか。

(何のことかわからないと思うけど全部、技というか動きの名前です。

サルサの技の名称ってユニバーサルに統一されたものが無いことも多く、

ローカルな呼び名も結構あるんだけど。

機会があれば、レッスンとかで説明して行きたいですね。)

それにしても、

まとめ方がとても上手だな。 個々の技に神経を使い果たさず、

意識を全体へ均等に届かせる。

簡単に言えば、“ 流れ ” を重視したスタイルで、こういうダンスは

女性側は楽しいだろう。

会話も相まってね。

(何気に映像の女性のフォローも上手い。とても良い踊り手ですよ。)

 

 

 

 

 

Noches de Salsa en Palladium Salsa Social | Ciudad de México

いやー なんか、おじさんパワー炸裂だけど・・ みんな手元のテンションの掛け方が柔らかいんだよね。  

教え方上手い人がいる気配。 勉強になります。

最初に出てくる女性とかインストラクタークラスに見えるけど・・ どうかな?

ホント姿勢いいですよね。

 

 

 

 NYon2スタイル 

 

本サイトではOn1スタイルで踊れることを第一目標として構成していますが、

あくまでも参考程度にOn2で踊っている映像を少し挙げてみます。

全体の動きとか流れを楽しんで見てもらえれば嬉しいです。

まちがっても、ステップの詳細な解読とかに走らないでください。

(軽く参考程度なら構わないんだけど。)

 

On1とOn2のステップを同時にマスター出来る人なんて、まずいません。

目移りしてしまうのは禁物。

まずはOn1ステップを身体に馴染ませ、覚えることです。

(ソーシャルで踊る分にはそれで充分ですので。)

 

やってみたいというのであれば、On1で限りなく上級に近づいてから

(少なくとも中級レベルに到達してから)

On2を試してみるのが良いと思います。

 

 

Serena Cuevas & Nery Garcia Salsa dancing at the ADC 2012 at 2am

 

リーダーがネリー・ガルシア、フォロワーがセレナ・クエバスということで

めっちゃ豪華な組合せです。

特に、ネリーですが、日本の男性サルサダンサーで影響を受けている人は結構いるのではないでしょうか。

より高速系のリーダーを好む人も割といるみたいだけど、 なんかねー、そういう印象なんですよ。

かく言う私も、影響を受けた(いろいろと参考にしている)サルセーロを一人挙げよと言われれば、

ネリーがナンバー1です。 ほんと刺激を受けるというか、参考になるんだよね~

それと、この人は全力で踊るところがいいんです。 動きも最高ですが、

全力で踊るマインドが本当に素晴らしい。 出し惜しみは一切無し。

一期一会、女性の期待に応えるというか・・

全く手抜きというものをしないですね。 どんな相手に対しても。

 

それから、サルセーロの中にはナルシズムが入って “ 自分タ~イム ” (笑)が多い人もいるんだけど、

(ある程度のナルシズムはダンスを面白くする可能性がありますが・・)

この人はそういうのほとんど無いですね。 あくまで女性第一でリードし、踊っている印象を受けます。

リードもかなりわかりやすく、基礎を疎かにしない感じです。高度な技を織り込みながらも。

音楽の解釈も決まってますよね~

女性に人気があるのもわかる。

 

ここではOn2で踊っているけど、もちろんOn1でも同様の動きが可能ですし、

この二人はOn1でも踊れますよ。

(On1とOn2の違いというのは “ ステップタイミング ” の違いです。言い切ってしまえば。)

 

何度見ても、イイ感じのダンスだし、特にセレナの反応とスタイリング

(=腕や指で入れる一種のアクセントの総称)の入れ方は

自然なんだけど凄いですね。 そこ、スタイリング入っちゃう??マジで?!みたいな感じ。

つまり、繋がってない方の手の完成度の高さが目を引きます。

(スタイリングはやり過ぎると男性のリードを妨げることもあるのですが、

取りたいところに手が無い~とか。

彼女の場合派手に入れてますが、全く妨げてないですね。 参考になります。

・・と言ってもそれは中上級の人の話で、

初心・初級者の女性が過剰にスタイリングを入れるのは禁物です。

やはり、ここぞという時のみ入れるべき。 入れたいのであれば。)

それと、いちいち断ることが多いですがもちろん、二人とも即興で踊っています。

 

あ、それとこの船上パーティ、昼からやってますから有名かつ大人気のネリーは半日近くほぼぶっ通しで踊っているのではないでしょうか。(断らないですから、この人)

凄いね。スタミナが!  最後の “ 水飲んで~好きなだけ!! ”  みたいなアクションがちょっと笑える。

 

 

Demo of Noel Rodriguez Footwork & Partnerwork Workshop at Baltimore

 

フリーではなく、ワークショップのデモなんだけど、すごくいい感じなので選びました。

 

頭のシャイン(=ペアでなくソロで踊る部分。ソーシャルの場合、入る場合も無い場合もある。そこはリーダー判断、リーダーの好み次第。)のステップがちょっと難しいけど、これくらい踊れたら楽しいよね。
最初、5人とも女性(フォロワー)の前進開始のステップでスタート。(男性が女性に合わせています。)
つまり、[女性のステップで解説] しています。 (On2ではそうすることが多いんですね。)
ペアで組んでからはもちろん、男女別の通常通りのステップをしています。
曲調とルーティンが合ってますね。 両者の雰囲気のマッチングが自然で明るく、とてもいいですね。

(それと、男性のアシスタント上手ですね~)

ちょっとボリュームが出て来たので、キューバンスタイルの紹介は、後の方でやる事にします。(現在工事中)

 

 

 

 

さて、実際にサルサを踊っている様子を幾つか見て頂いた訳ですが、 これらはすべて、

Ⅳ.と Ⅴ.で説明した「カウントの認識と数え方」

そしてこれから説明して行く「ベーシックステップ」を基礎として組み立てられています。 

それぞれが非常に個性的で、別種のダンスに見えたかもしれませんが、根っこにある原理はまったく同一、かつ非常に強固なんですね。

ですので、ここからは理屈っぽい解説に突入して行きますが、

是非、ベーシックステップの重要性に気づいて頂き、

レッスンと平行して理解を深めて行ってもらえればと思います。